自作PC検討-2017年夏~¶
仕様検討¶
背景¶
自作PCの更新のタイミングは、性能が体感できるだけの違いが出てから、それはおおよそ2倍程度の性能差という感じでいます。
それは、性能が数値的に20~30%向上しても体感できるほどの違いが感じられないことが多いから、2倍(100%向上)という根拠です。
さて、現在メインで使用しているPCは、自作PC-M4A87TDEVOです。2010年に組み立て、CPUはAMD Phenom Ⅱ x6 1055Tを搭載しています。
7年が経過しましたが、今の自作PCはどの程度の性能になっているでしょうか。
CPU¶
PhenomⅡx6→Ryzen 7の検討¶
現行機のCPUが、6コアなので、並列性能で言えば12コア以上が欲しいところです。
今年登場したAMDのRyzen 7シリーズは8コア16スレッドです。スレッド数で言えば2倍以上となります。
ただし、スレッドは演算器等を共有するのでコアの性能に比べて数割(一説には2割)程度となります。
そこで、スレッドの性能を2割とすると、6コアから8コア16スレッドになることによる性能向上は、コアの性能を同じとすれば
$ \frac{8 + (16 - 8) * 0.2}{6} = 1.6 $
となります。
CPU性能向上比を2とするには、この1.6にクロック比の向上を織り込みます。
$ G_clock = \frac{2}{1.6} = 1.25 $
ということで、1.25倍のクロックが欲しいところです。PhenomⅡx6 1055T のクロックは2.8GHzなので、
$ Clock = 2.8 * 1.25 = 3.5 $
となり、単純モデルで机上計算したところでは、8コア16スレッドで3.5GHzが目標性能となります。
なお、アーキテクチャの進化により、同一クロックでもPhenomⅡとRyzenでは性能向上があると推察されます。
PhenomⅡとRyzen とのベンチマーク比較情報が次にあります。
https://www.computerbase.de/2017-03/benchmarks-phenom-ii-x6-ryzen-7-vergleich/#diagramm-handbrake
PhenomⅡ X6 1090T と Ryzen R7 1700 との比較を抜粋すると 2~3倍 となっています。
Ryzen Threadripper¶
さらにRyzen Threadripperは、16コア32スレッドまで提供されます。
6コアから16コア32スレッドになることによる性能向上はコアの性能を同じとして、
$ \frac{16 + (32 - 16) * 0.2}{6} = 3.2 $
となります。12コア24スレッドの場合は
$ \frac{12 + (24 - 12) * 0.2}{6} = 2.4 $
となります。
ベンチマークで比較¶
CPU | Passmark | Cine R15 | 備考 | |
---|---|---|---|---|
single | multi | |||
Phenom Ⅱx6 1055T | 4993 | 75 | 394 | 6コア |
Ryzen 7 1700 | 13777 | 125 | 1417 | 8コア16スレッド |
Ryzen 7 1800X | 15441 | 156 | 1661 | 8コア16スレッド |
Core i7 7820X | 18717 | 192 | 1766 | 8コア16スレッド |
Ryzen Threadripper 1920x | 19640 | 169 | 2459 | 12コア24スレッド |
Ryzen Threadripper 1950x | 22340 | 166 | 3028 | 16コア32スレッド |
Core i7 8700 | 16461 | 197 | 1364 | 6コア12スレッド |
- ベンチマーク値は、次のサイトより引用
http://chimolog.co/2017/11/bto-cpu-list.html
- AMD A10 6800K Passmark=4878, CineR15 Single=90 Multi=269
- Core i5 4210Y Passmark=2360, CineR15 Single=73 Multi=147
メモリ¶
現行機は、DDR3 1333 なので10GB/秒(デュアルチャネルで20GB/秒)です。
PhenomⅡx6→Ryzen 7の検討¶
Ryzenのメモリインタフェースは、条件によって変わります。
ランク | 枚数 | クロック |
---|---|---|
デュアルランク | 2枚 | 2400 |
シングルランク | 2枚 | 2667 |
デュアルランク | 4枚 | 1866 |
シングルランク | 4枚 | 2133 |
ということで、メモリを多めに積みたい(後日増設を含め)のであれば、DDR4 2133 のシングルランクのDIMMを搭載します。
DDR4-2133 は、17GB/秒(デュアルチャネルで34GB/秒)と、現行機の1.7倍となります。
マザーボード¶
Ryzenは、ソケットがAM4、チップセットは AMD B350、A320、X370
Ryzen Threadripperは、ソケットがTR4、チップセットは AMD X399
チップセット¶
オーバークロック可能なのがX370、B350
CrossFire/SLI対応なのがX370
USB 3.1 Gen.2を2ポート持つのがX370, B350、1ポートのみがA320
SATAを4ポート持つX370、2ポート持つのがB350とA320(SATA Express をSATAに転用して4ポート以上にするマザーボードある)
SATA Expressはいずれも2ポート
ATXボード¶
- ASUS CROSSHAIR VI HERO
- ASUS PRIME X370-A
- ASRock Fatal1ty X370 Professional Gaming
- ASRock X370 Taichi
16フェーズVRM、NIC:Intel I211AT、WiFi、 - ASRock Fatal1ty X370 Gaming K4
- MSI X370 Gaming PRO CARBON
品名 | 製造元 | メモリ | SATA | PCIe | PCI | LAN | Audio | USB | VRM | _ 価格 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
PRIME B350-PLUS | ASUS | 4(64GB) | 6 | 1X:2 16X:2 | 2 | 1(Gbe) | ACL887 | 3.0, 3.1 | 6 | 12,030 |
ROG STRIX B350-F GAMING | ASUS | 4(64GB) | 6 | 1X:3 16X:3 | Intel I211AT | ROG SupremeFX S1220A | 3.0, 3.1 | 14,113 | ||
B350 TOMAHAWK ARCTIC | MSI | 4(64GB) | 4 | 1X:2 16X:2 | 2 | 1(Gbe) | ACL892 | 3.0, 3.1 | 12,517 | |
B350 PC MATE | MSI |
MicroATXボード¶
- MSI B350M PRO-VDH
メモリ¶
ディスク¶
電源¶
ケース¶
スチール製とアルミ製がある。アルミは、軽量、冷却性、デザイン性、耐食性に利点。スチール製は頑丈、安い、静音性
ミドルタワー¶
- Fractal Design Define R5(23x52x45cm、12kg)
色は黒/白/タイタニウム、5.25インチドライブベイ2台、HDD/SSDドライブゲージ(8台)、2.5インチドライブ2台、静音設計(フロント/サイドパネルに吸音素材)、140mmファン2基(前面と背面)、最大9基の120/140mmファン取付可
http://shop.tsukumo.co.jp/special/141224r/ - Corsair Obsidian 550D(22x53x50cm、9.2kg)
黒、5.25インチドライブベイ4台、2.5/3.5インチシャドウベイ6台、120mmファン3基(前面2、背面1)
http://www.links.co.jp/item/550d/ - Abee SME-J07R-BK(21x42x45cm、5.6kg)
参考情報¶
- SAKIDORI おしゃれ自作PCケースおすすめ10選。かっこいいやつだけを厳選(2017-04-27)
Fractal Design Define R5、JONSBO U4、 - 価格コムの売れ筋ランキング(2017-07-01時点)
ENERMAX ECB3080B、ENERMAX ECA3360、Fractal Design Define R5
購入検討¶
B350チップセット¶
M/B¶
名称・型式 | 最低価格(2017-07-01) | |
---|---|---|
MSI B350 TOMAHAWK | 11,885 | |
ASUS PRIME B350-PLUS | 12,409 | |