HDDの制約 2TBの壁¶
制限事項¶
LBAとセクターサイズによる制限¶
PCアーキテクチャにおいて、HDDのアクセス方式に使われるLBA(Logical Block Addressing)は、HDDの各セクターに番号をつけて管理しています。
一般にはセクターの大きさは512バイトのため、HDDのアクセス可能な最大容量は次の式で算出できます。
セクターの大きさ×LBAでアクセス可能な最大セクター数
LBAは32bit長なので、最大セクター数は約40億(2の32乗)です。これは、512byte × 4G = 2TBとなります。
MBRによる制限¶
ディスクのパーティション管理方式に使われるMBR(Master Boot Record)は、パーティションの先頭セクター位置とセクター数を32bit長で管理するため、単一のパーティションの大きさが2TBに制約されてしまいます。
ブートディスクの制限¶
3TB以上のHDDをブートディスクとするには、マザーボードがUEFIに対応する必要があります。
改善¶
GPTによる改善¶
GPT(GUID Partition Table)方式は、セクター数を64bit長で表現するので、GPTでアクセス可能な最大容量はセクターの大きさが512byteとして約8ZB(ゼタバイト)となります。
プライマリパーティションは従来のMBRにおける最大4つから、GPTでは最大128に増加しました。
32bit版Windows OSは、GPTディスクをブートディスクとすることができません。
BIOSからGPTディスクの起動¶
BIOSからは、GPTディスクにあるWindows OSをブートすることが出来ません。UEFI搭載M/Bならば、GPTディスクにあるWindows OSをブートすることが出来ます。
セクターサイズを増やす改善¶
セクターの大きさを標準の512byteから、4096byteに増やす(通称4Kセクター)ことで、LBA方式でアクセス可能な最大容量が8倍(16TB)になります。
ただしセクターサイズを増やすことで、4KB未満の小さなファイルが多数あるとHDDの使用効率が低下します。