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標準化・共通化

高橋 徹 さんがほぼ3年前に追加

標準化と共通化とが何を意図し意味するものか、それらの違いは何かをつらつら調べ考える。


返答 (6)

RE: 標準化・共通化 - 高橋 徹 さんがほぼ3年前に追加

SAPに則して見ると、
「標準化」は業務プロセスのスペックを同じにすることです。
「共通化」は、標準化を前提として各社で同じ仕掛けが動いている状態にすることです。
「統合化」はさらに一歩進んで、各社にサーバーを置かず一つのサーバーでグループ全体を見るというものです。

https://www.iais.or.jp/ja/wp-content/uploads/2012/10/%E5%AF%8C%E5%A3%AB%E3%83%95%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%83%A0.pdf

共通化とは、部品やユニットおよびその設計図にできるだけ共通のものを使い、多くの製品に流用することです。既製品のブロックを組み立てるような設計であり、設計や製造にかかる時間やコストを削減できます。ただし、共通化できるのは過去に製作したことのある部品やユニットだけです。
標準化とは、部品やユニットの標準化ではなく、「設計の標準化」をさします。最初に製品体系を整理し、部品やユニットごとに標準的な仕様を明確に定義します。仕様はあくまで標準値であり、限界値ではありません。そこから標準図面を作成し公開します。上述の共通化でいう「ブロック」そのものを設計することに相当します。標準図面をもとにすれば、これまで製作したことのない部品やユニットでも製作可能です。
(中略)標準化すれば、設計や製造のコストや時間が抑えられ、品質が安定します。標準化された仕様を利用することで他製品との組み合わせも自在になるので、拡張性が上がり、さまざまな応用が可能です。

https://blog.eplanjapan.co.jp/trend1106

部品・ユニットの仕様や属性に関して設計意図を明確にすること、これが標準化の意味です。図面は標準図面として公開され、標準化されたものは、一度も作ったことのない部品・ユニットであっても、以後は設計側の検討を経由せずに製作手配してもよいということになります。
過去製作した部品・ユニットを流用することによって図面作成枚数の削減や、設計ミスの少ない効率的な設計が可能になります。但し、似たような形状・仕様のものを検討する場合でも再度設計側で使用可否の判断が必要となります。「同じなので流用しました」で済ますことなく、何が同じで、何が違うために、この項目と、この項目を確認し問題が無かった、とすべきです。標準化されていない部品やユニットは、安易に流用は出来ないのです。
「共通化」は「標準化」のための1つのアプローチであることは間違いありません。(中略)「標準化」のためには、製品体系の整備と明確な仕様を定義することが必要となります。

http://factorysupport-takasaki.com/article/437350744.html

プラットフォーム化と標準化・共通化 - 高橋 徹 さんがほぼ3年前に追加

プラットフォーム化=標準化×共通化×モジュール化
標準化:この言葉は「作業標準」「標準時間」「設計標準書」など、さまざまな事柄の出来栄えを揃えることを主眼としており、ものづくりの現場で良く聞きます。繰り返し行う作業のバラツキを抑えるための作業標準を定めたのが「作業標準」、作業速度の基準を定めたのが「標準時間」、公差や図面の書き方の基準を定めたのが「設計標準書」といった具合に使用されています。つまり、「部品の標準化」という言葉にはバラツキを抑え、品質を高めるという狙いが込められています。実績のある部品が「標準部品」として登録され、必要に応じて再利用されるのが一般的なイメージではないでしょうか。一つの部品が同じ製品で繰り返し使われるような「標準部品」もあります。
日本の製造業が世界に向けて安い製品を大量に供給していた時代に生まれ、品質を高めるための手段が「標準化」なのです。
共通化:「共通部品」というと、複数の製品間で共有される部品を指します。つまり、「共通部品化」というと、いくつかの製品間の共通項を増やすことを意味しており、必ずしも実績のある部品を使うとは限らないのではないでしょうか。新製品のラインナップに「共通部品」があるというプレリリースがあると、必ずと言っていいほどコスト削減を狙ったものであることが多いです。一方、「標準部品」というプレスリリースでは、供給能力や、品質の統一の手段である故tが多くなります。「共通化」の主目的は同一部品の使用頻度を高め、量産効果を通じたコスト削減であることがいえます。(後略)
モジュール化:製品全体をいくつかの独立したブロックに分割可能にすることを指します。独立したモジュールに分割することにより、機能や性能モジュール単位で評価できるため、製品に組み込むことなく、部分的な完成度を早期から高めることが可能となるのです。(中略)並行して開発を進め、すり合わせを減らすことで効率化が図れます。必要となるコミュニケーションが減るため、分業や外製化による開発リードタイムの短縮を図ることが「モジュール化」の最大のメリットです。
プラットフォームと言う言葉は元々「土台」という意味を持っています。(後略)

https://xtech.nikkei.com/dm/article/COLUMN/20101206/187930/

大量生産によるコスト削減と、多品種生産による顧客志向の二律背反を解決するアプローチがプラットフォーム化です。

https://xtech.nikkei.com/dm/article/COLUMN/20110209/189438/

製造業におけるモジュール化と標準化 - 高橋 徹 さんがほぼ3年前に追加

ソフトウェアから少し離れて、製造業におけるモジュール化をキーにネットの拾い読み

  • 標準化した部品の組み合わせで製品を設計するモジュール化
    開発の効率化
  • 自動車産業では、独Volkswagen社がモジュール化推進(Modular Toolkit戦略)
    自動車構成部品の70%以上を車種によって交換可能なモジュールとして設計し、Audi他11ブランドの車種で共用
  • モジュール化し部品間のインタフェースを標準化
  • 標準化した部品の組み合わせによって多様な製品を設計する
  • これまでの組み立ては、個別に部品を調達した上で組み合わせていた。
    最近では、複数の部品が統合されたモジュール品を組み込むようになった。モジュール品は部品メーカが設計
  • 製品を複数の部品に分解し、基盤となる部品が何であるかを洗い出し、再構築された部品をもとに製品を作り直す作業がモジュール化
    → (メモ)これは、ソフトウェアにおける「プロダクトライン」の考え方に近いなぁ
  • モジュール化の側面の一つに、アウトソーシング可能なことがある
  • モジュール化により部品の標準化が図られ、製品の組み立てや作業の自動化が容易になった。生産性向上の側面がある。
  • モジュール化は生産の効率化にシフトしすぎているため、イノベーションに対応しにくい。
  • モジュール化とは、1つの仕事を遂行するための複雑なシステムをいくつかの小さな単位に分け、後でつなげる方式
  • JIS Z 8101-1981によると
    標準とは「関係する人々の間で利益又は利便が公正に得られるように統一・単純化を図る目的で、物体・性能・能力・配置・状態・動作・手順・方法・手続・責任・義務・権限・考え方・概念などについて定めた取決め」と規定
    規格とは「標準のうち品物又はサービスに直接・間接に関係する技術的事項について定めた取決め」と規定
    標準化とは「標準を設定して、これを活用する組織的行為」と規定
  • ISO/IECガイド2第5版-1991では
    標準化とは「現実の問題又は将来予想される問題について、与えられた状況において最適な程度の秩序を得ることを目的として、共通に、かつ、繰り返して使用するための取決めを確立する活動」と規定している。
    → (メモ)この定義が抽象的だけとしっくりくるかなぁ
    ISO標準化原理委員会は、標準化の目的を6項目挙げている。①相互理解 ②健康・安全・環境の保護 ③インタフェース・互換性 ④使用目的への適合性 ⑤品種抑制 ⑥消費者の利益
    モジュール化は、③と⑤
  • ミシンの事例
    7タイプあったミシンシャーシを2タイプに集約し、機種別に分かれていた機構をモジュール化し共通使用することで総合的な部品点数の削減とともにミシンのセル生産化を実施し部品の調達時間、本体組み立て時間短縮を図る。
    • 顧客をセグメント化し、使用シーンに合わせF(フル)サイズ、S(スタンダード)サイズの2種類のサイズに集約
  • モジュール化された部品の設計には、部品間、ユニット・製品間のインタフェース整合が必要、体系化

JIS Z 8101 - 高橋 徹 さんがほぼ3年前に追加

一つ前のメッセージで参照されていた規格(JIS および ISO/IEC)

今時点で JIS Z 8101 を調べると

JIS Z 8101-2015 統計-用語及び記号-第1部:一般統計用語及び確率で用いられる用語

となっている。また、「旧 JIS Z 8101:1981 (品質管理用語)」と「旧」が付いた表現を見かける。

JIS Z 8101 : 1981 は廃止され、JIS Z 8101 : 1999 は,一般名称を“統計−用語と記号−”として,次の各部によって構成される。

第 1 部:確率及び一般統計用語
以下略

ISO/IEC Guide 2:2004 がJIS Z 8002:2006 で日本語化されていて、
標準化及び関連活動−一般的な用語
となっている。

1.1 標準化 実在の問題又は起こる可能性がある問題に関して、与えられた状況において最適な秩序を得ることを目的として、共通に、かつ、繰り返して使用するための記述事項を確立する活動。
注記1 この活動は、特に規格を作成し、発行し、実施する過程からなる
注記2 標準化がもたらす重要な利益は、製品、プロセス及びサービスが意図した目的に適するように改善されること、貿易上の障害が取り払われること、及び技術協力が促進されることである。
注記3 旧JIS Z 8101:1981の品質管理用語では、"標準化"を"標準を設定し、これを活用する組織的行為"としている。この意図するところは、注記1と同じである。
1.2 標準化の主題 標準化する題目
注記1 この規格全体にわたって、"製品、プロセス又はサービス"という表現を、標準化の主題をまとめて広い意味で言い表すために使用する。"製品、プロセス又はサービス"は、例えば、すべての材料、部品、機器、システム、インタフェイス、プロトコル、手順、機能、方法、活動などを包含するものと理解してよい。
注記2 標準化は、ある主題の特定の側面に限定してよい。例えば、靴の場合に、寸法の基準と耐久性の基準とを、別々に標準化してもよい。
附属書JA(参考)関連用語
100.1 標準 a)関連する人々の間で利益又は利便が公正に得られるように、統一し、又は単純化する目的で、もの(生産活動の産出物)及びもの以外(組織、責任権限、システム、方法など)について定めた取決め。
b)測定に普遍性を与えるために定めた基本として用いる量の大きさを表す方法又はもの(SI単位、キログラム原器、ゲージ、見本など)。

プラットフォーム - 高橋 徹 さんがほぼ3年前に追加

プラットフォームの辞書的な意味は、土台、壇、台座など。
そこから、環境、基盤、実行環境、足場、などの意味に広がっている。

計算機システムにおいては、業務の機能を提供するアプリケーションソフトウェアの開発および動作環境をプラットフォームと呼べる。
一方、プラットフォームとなる計算機システム自体を管理・制御するシステムソフトウェアがある。

ここまでの調査からの用語定義 - 高橋 徹 さんがほぼ3年前に追加

用語 定義 備考
標準化 実在の問題又は起こる可能性がある問題に関して、与えられた状況において最適な秩序を得ることを目的として、共通に、かつ、繰り返して使用するための記述事項を確立する活動。標準化の対象は、例えば材料、部品、機器、システム、インタフェイス、プロトコル、手順、機能、方法、活動などである。 JIS Z 8002:2006 より
共通化
モジュール化
プラットフォーム化
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